深淵

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【構築記事】Eレミリア軸濃霧パーティ【幻想人形演舞】

やるしかないか。

 

Pまりさを前に起死回生のことひめ素出しを試みるDay2初戦の私の物真似はさておきこの記事では先日すたっく氏(https://twitter.com/DvqUsa?s=20)によって開催された63トーナメント大会・演舞チャンピオンズカップにて私が使用し、その後もちょくちょく使っている構築を(そろそろネタも割れてきたと思うので)公開する。

なお、大会本番では全然勝てず試合数をこなせなかったため選出率や使用感などのデータについては大会前後の練習試合やランダムマッチでの試合も踏まえたものになることを了承願いたい。


 

 

構築経緯

構築を組むにあたって意識した点は二つ。

第一に、トップメタであるEひな系スタンに構築単位で有利がつくこと。理由は簡単で、一度負けたら終わりのトーナメントという形式上、優勝を目指すのなら最低でも準決勝か決勝ではEひな系スタンの相手をして勝つ必要があると考えられ、自分自身のEひなへの理解度や練度を考慮してミラーで勝ちにいくのは難しいと判断したからである。

そして第二に、大会特有の一発屋人形を含む「ひな以外の全て」にも対応できること。

「汎用性やパワーを落とし過ぎない程度にメタ対象をメタる」というメタ系構築の基本理念を念頭に、なるべくEひなに隙を見せない人形で構築を組んでいった。

 

 

まず構築の軸として、メタ対象であるEひな及びその取り巻きの多くに有利が取れ、一時期ちょっとだけ擦っていたことのあった霧中行Eレミリアに目をつけた。

一般的にEひなの対策として採用されることの多いAえいりんや霧中行でないEレミリア(以下「水毒人形」)の弱点は、メタ対象以外への性能が低いことである。何故か。それは水毒人形の性能が受け寄りであり、足が遅いからである。

例えばSふととは属性的にはお互い弱点を突き合える関係であるにも関わらず、実際には俊敏で劣る水毒人形側がほぼ一方的にやられてしまう。

そこで霧中行である。アビリティによって俊敏を補強することで有利を取れる相手を増やし、本来水毒人形+別の人形のサイクルによって対応する範囲をEレミリア一体で完結させることで、サイクルの中で生まれる不要な択や被弾(=痛烈や追加効果)を回避することができる。特にこの点において霧中行Eレミリアは最初に定めた指針に合致していると考え、気象エースとして採用することにした。

また、それに伴う気象要員としてはAくるみを採用。朱雀による対Dことひめ・Dドレミー性能を期待した。

Dことひめは言わずもがな、Dドレミーも基本的にレミリアが負けるということはないもののリフビやポルターガイストを考慮すると任せ切りにするには不安が残り、ここを気象要員で確実に潰せるのは大きかった。

次に汎用枠として、Aくるみのポイトラとの噛み合いもあってDことひめを起用。

Eレミリアが行える崩しの手段はレイジィミストだけであり、PキクリやPときこ(フェーン採用)といったこちらを殴る手段のある高耐久人形の突破は不可能である。この点で、ポイトラと併せて(あるいは単体でも)これら鈍足高耐久の人形を起点にできるDことひめは相性が良いと考えた。汎用枠としての採用だが、この人形自身もEひなに滅法強いのもポイント。

性質上、環境によっては軸であるEレミリア以上に選出することになるであろう人形であることから、これ以降に採用した人形はDことひめとの噛み合いも強く意識している。

軸となる2体が決まったため、次は補完枠としてPれいむを起用した。

霧中行EレミリアをEひな系スタンに通すにあたって警戒しなければならない人形にチョーカーSしょうがいる。また、Dことひめの天敵であるストークマーダー勢、特にEマミゾウに勝てる人形も欲しい。Pれいむはこれらの集弾大地人形に対してほぼ一方的に有利がつき、更に何らかの対策は必須である極光やEレミリアのメインウェポンを両方半減にしてくる鋼鉄/自然複合にも強い。

この時点で構築に足りなかったあらゆる要素と噛み合っており実際すごい強かったため採用。

 

この時点で不足していた必要な要素として、

・風と音の一貫切り
・なんか知らんうちにやたら重くなっていたPサグメの対策
チェンジリング/疾風迅雷の対策
・Dことひめの為の起点作成手段
・一人で戦える高速アタッカー

の五つがあった。まず、強力な風及び音属性のアタッカーは散弾に集中していることから上から三番目までの課題は高い散耐久とある程度の集耐久を持つ雷人形が居れば解決できると考え、最終的にデクレシェンドによるDことひめの起点作成もできるEリリカを採用。他にも色々意図はあるが疾風迅雷対策として迎撃ビットを持たせた。

最後に一人で戦える高速アタッカーとして、依然として重めなPサグメとEリリカが不利を取る風人形であるSさなえに基本的に有利で、闇属性故に濃霧とのシナジーもあるSじゅんこを採用し構築が完成した。

 

個別紹介

・選出率について

選出率については大会終了からの数日間、ランダムマッチで集計を行った。同一パーティとの二回目以降の対戦はサンプルに含めていない。一時的な流行やプレイヤーのパーティに対する理解度にも左右される部分であるため、数値はあくまで目安に過ぎないことを最初に述べておく。

Eレミリア


印    :黒
アビリティ:霧中行
実数値  :179(28)-×-124(8)-183(64+)-95-135(30)
装飾品  :藁人形
スキル構成:スイートデスペラード/氷獄/レイジィミスト/止まり木

我らがスカーレットアバター。Hは10n-1、Sは最速70族(Pコンガラ)抜き。コイツ足速ければひなの取り巻き全員倒せんじゃね?と気付いたのが構築の始まり。

スキル構成は等倍最大打点の「スイートデスペラード」、一致の「氷獄」、受け崩し用の「レイジィミスト」「止まり木」。氷獄の枠は本番直前まで迷っており、他の候補にはチョーカーに強くなれるチェンジリングとEユウゲンマガンに強くなれるポイズンボムがあった。結局は始動要因・アタッカー共に重めでなんとなく当たる予感がした黄砂を意識して白印Dサラを確1(ついでにひなも中低乱1)にできる氷獄とし、その予感は適中することになるのだが……(記事冒頭につづく)。

アタッカーとしてある程度役割対象外への汎用性も欲しかった為に藁人形を持たせているが、一方でレイジィミスト+止まり木によって受けを崩そうともしていく欲張り構成である。まさにそこが強みではあるのだが、(特に相手がリフビ持ちである場合)早めに衰弱を引けないと藁人形の反動に苦しめられることになる。濃霧選出の場合コイツのレイジィとくるみの朱雀で受けを崩していくことになり、無論悠長に止まり木連打などしていたのでは濃霧が枯れてしまうため、HP管理がシビアになりがち。

つまり何でも出来るからといって誰にでも出せる訳ではないよという話である。実際濃霧パでありながらくるみとの同時選出率はそこまで高くなかった(集計を行った試合全体の1/4程度)。とはいえひな環境に刺さる人形であることに間違いはなく、単体選出も含めれば選出率は2位(58%)。なんやかんや普通のスタンでも採用されているだけあって、単体でもある程度戦えるのはこの人形の強みである。

Aくるみ


印    :碧
アビリティ:気質発現 濃霧
実数値  :175(40)-75-94(28)-×-113(6)-184(56+)
装飾品  :捕縛縄
スキル構成:チェンジリング/ポイズントラップ/幸運の虹/地相発現「朱雀」

気象要員。Hは16n-1、DはPゆめみのウォーターカノン最高乱数切り耐え、Sは最速115族(Sすわこ)抜き。120族にも気になる人形は居るもののチェンリンを使う以上誰かと同速になるのが嫌だったため耐久に回した。すわこには上からチェンリンしないと破滅しかねない。

スキル構成は腐ることのない「チェンジリング」、Dことひめの起点作り用の「ポイズントラップ」「幸運の虹」、逆に相手のDことひめとDドレミーを倒すための「地相発現『朱雀』」とした。実は幸運の虹の枠は大会本番当時エンカレッジで使っていた。しかし、そもそも積み技に対して撃てる機会がほぼ皆無で起点回避として機能せず(大抵積まれた時点で抜かれるか先制技圏内)、更にはバリオプを貼ってくるタイプの人形には朱雀で事足りることにランマチに潜っている最中に気付いたため、Dことひめを通すにあたって衰弱連打やポイトラを気にする必要がなくなる幸運の虹に変えた。結果、選出機会もハメられる相手も明らかに増えたためこの構成で確定としておく。

A55かつチェンリンワンウェポンだが、一致+濃霧補正によりA実数値169(特化100族)相当の火力が出るため削りを入れたりウォーターカノンの威力を下げたりする分には困らなかった。また主にチェンリンを止めてくるDドレミーに対しても、こちらが朱雀を貼ることで相手は濃霧と闇スキルによってHPを回復するという闇の衣の特性上居座ることが出来なくなり、また捕縛縄によって後攻チェンリンで裏に繋ぐ動きも封じられているため、相手の裏にこちらのチェンリンを通すことができる。なお発祥は私ではない。

Eレミリアの項でも触れたが濃霧選出をする場合くるみの朱雀とレミリアのレイジィで相手の受けを崩しにいくことが多く、また濃霧のターンも枯らされがちである。つまりこの人形の受け出し可能回数が勝敗に直結することになる。高速低耐久かつ初手で出すタイプの起点人形だが間違っても簡単に切るどころか攻撃に晒してはいけない。選出率6位(31%)。

Dことひめ


印    :碧
アビリティ:気分屋
実数値  :161(42)-×-161(12)-90-161(12)-106(64+)
装飾品  :兵糧丸
スキル構成:無限音階/バリアオプション/森羅結界/アップビート

ヤバすぎる人形。調整・スキル構成共に言うことなし。

Aくるみのポイトラとのシナジーは言うまでもないが幸運の虹は初見ではほぼ読まれず、相手のレイジィやポイトラを起点にしていくことができる

出せるときに出すだけの人形で雑に強いのだが決して過信してはいけない。現に記事冒頭で書いた通り大会本番ではPまりさ入りにこいつを投げて負けている。ついでにEパルスィも居た。何やってんの? 選出率3位(41%)。

Pれいむ


印    :紅
アビリティ:自祓
実数値  :207(64)-194(64+)-105-×-106(2)-95
装飾品  :金のかんざし
スキル構成:ライフバースト/セントエルモの火/ライトジャベリン/スニーキング

全てが噛み合いすぎていた補完枠。シンプルなかんざし型。

スキル構成は外す理由のない「セントエルモの火」「スニーキング」、闘技の「ライフバースト」、冥への打点として「ライトジャベリン」。捨命不採用は役割対象の鋼鉄/自然人形森羅を積みがちであり、また冥が見えたらむしろ積極的に選出していきたい人形であるという理由から。ライフバーストは何気にENなので対Eもみじで便利。

元々全然見たことのない人形だったのもあって最初に定めた役割対象にさえ勝てれば良いと思っていたが、実際は一致でエルモとスニキンが扱える人形がそもそも希少なうえ幻/闘という属性を持つ人形がこの人形含め2体しかおらず、幻対策をもみじやメディスンに一任しているパーティに無双封印することもあった。数値も普通に高く様々な相手に選出できる。何気に闇1/4でありこちらの濃霧を逆に利用しようとしてくる奴らにも強い。選出率4位(37%)。

Eリリカ


印    :白
アビリティ:威嚇射撃
実数値  :223(56)-×-115(50)-105-143(20+)-87(4)
装飾品  :迎撃ビット
スキル構成:盗電チャージング/テルミット/応急手当/デクレシェンド

両受けであり起点要員。Hは16n-1、Bは特化A130族の一致95を2耐え、Dは特化C130族の一致120を最高乱数切り2耐え(威嚇射撃なしの場合。つまり威嚇射撃込みなら3耐え、ピアスまで2耐え)。

スキル構成は役割上必須の「デクレシェンド」「応急手当」に加えて一致の「盗電チャージング」、受けにも受け崩しにも使える「テルミット」とした。ウルハイがあればEユウゲンマガンに打点を持てるが、風と音が重かったのと、それと重なって風散弾アタッカーのマクロバースト連打による混乱運ゲーを回避したかったため盗電チャージングを採用している。

B振りかつ迎ビ採用の意図は三つ。

一つ目はDことひめとの噛み合い。詳しくは起点作成のためデクレシェンドを撃てる範囲を広げたかったことと、Dことひめの弱点である連続技に強くあってほしかったことである。

二つ目はPれいむで受けられない風と音の集弾アタッカーを受けたかったこと。実際には受けが成立していない相手(例えばPメルランの天昇はおよそ53〜62%の確定2発)にも、手当を連打してビットで圏内まで削り、盗電チャージングで倒すことでリリカのHPを残しつつ突破することができる。

三つ目は捕縛縄がくるみに取られていたため、Pゆめみの疾風迅雷咎める要素が欲しかったこと。

以上の三つの理由からHB迎ビ型で採用し、実際に多くの試合で想定通りの動きができたため調整は当初からほぼ変えていない。

Bに振ることでパーティの中で様々な役割を持てるのは先述の通りだが、逆にいえばどちらの耐久も中途半端であるということであり、本格的にサイクルを回すと過労死しがち。基本的になるべく居座らず、テルミも常に読まれるくらいの前提で動かすべき人形であると感じている。とにかくやることが多くあらゆる選出パターンにおいて投げられうるため選出率はぶっちぎりで1位(95%)

Sじゅんこ


印    :碧
アビリティ:復讐の化身
実数値  :165-×-110-177(64)-101(2)-194(64+)
装飾品  :こだわりピアス
スキル構成:ムーンボウ/ダークネススイーツ/不思議な波動/アークライト

つよすぎ補完枠。こいつも言うことなし。不思議な波動はDサリエル・Sエレン意識。

この枠に与えた役割はEレミリアを選出できない相手に選出する裏エースであり、構築単位で重めなPサグメとSさなえに強いことが求められていた。他の候補としてEらんが居たが、最終的にはひなに隙を見せたくなかったのと、リリカがEちぇんに簡単に起点にされるためそれを止めなければならなかったのとでSじゅんこに決めた。

ことひめと並んで神人形だがこいつは思った以上に何でも勝てるし、そもそもゴリ押し性能が採用理由みたいなところがあるため過信してもいいと思っている。選出率5位(34%)。

 

選出パターン

  1. 濃霧
    Aくるみ+Eレミリア+何か(Eリリカ>Pれいむ>Sじゅんこ)。ひな系スタンとサイクルを回す気のない対面構築に強く、逆に強度の高いサイクルには弱い。使用率25%。
  2. ことひめ
    Dことひめ+Eリリカ+何か(大抵AくるみかPれいむ)。低速サイクルに強く、ひなにも隙を見せにくい。サイクルが強すぎる演舞においては全部のパーティに強いともいえる。使用率40%。
  3. スタン
    Pれいむ+Eリリカ+Sじゅんこ、たまにEレミリア。上二つで勝てない相手に選出する。ひなに弱くはないが隙を見せがち。使用率35%。

選出パターンが豊富なのはこの構築の強みである。それぞれの選出の使用率はメタ対象以外には使いたくない濃霧が最も低く、あとは大体横並びという概ね想定通りの統計となった。

リリカばっかりじゃねえかお前んち。


ヤバい点

  • Pサグメ
    上記の選出パターン三つのうち二つを封じてくるヤバい奴。とはいえリリカでほぼ封じが成立すること、れいむとじゅんこにも後出し不可であることから重いのは変わりないものの極端にヤバいという訳でもない。大会1日目で使用した、この構築の前身となるパーティにはリリカとじゅんこがおらずボコボコにされた。
  • 風集弾
    特にリリカに打点があり、藁や覇者を持ちがちなPあやと高火力で猛進もあるPエリー明らかに重い。リリカなら対面のみ勝てるが受け出しは不可能だし、突破できたとしても大きく削られることになるためほぼ機能停止する。裏にPサグメも居ると最悪。
  • 世界
    そもそもがEひなに勝ちたいという意図で組まれたメタ構築であって、環境からひなが減るほど相対的にこの構築も弱くなる。祈るしかない。


もうすぐ受験なのに演舞の記事を書いてしまった。祈ればなんとかなるか。

 

以上